死ぬか天才か

ハグ林のだだ漏れ思考整理簿(予定)

2018-01-01から1年間の記事一覧

シザーハンズはオナニーもできねぇよな

年が明けたころだっただろうか、曲も増えてきたしアルバムを作ろうと思った。 2015年に「十九才のメモ」というアルバムを作って(まだまだ大量に在庫があるんだけど)、そろそろ新しい音源が欲しいと思っていたから。 「これがぼくです」という音源だと思って…

たいふう

築40年の家が軋み揺れる。 20時ごろ、非常に強い大型の台風24号が和歌山に上陸したそうだ。バイパスに並ぶ夕焼け色の街灯の明かりに照らされて、斜め45度から降り付ける雨がここからは見える。みんなが亀のように家に閉じこもって嵐が過ぎるのを待っている。…

ビートルズが教えてくれた

大学生の頃はビートルズが教えてくれたを聴いていた。左京区岩倉の一人住まいには、寂しさを誘う音楽がよく合った。底冷えする真っ暗な部屋でぼんやりとしながら吉田拓郎を聴いていた。 そしてその時、おれは髪と髭を伸ばしてウジウジと生きて行こうと思った…

うつし世はゆめ

うつし世はゆめ夜の夢こそまこと 鳥羽の江戸川乱歩記念館でこの言葉を見たときは、なんだか「アァー」ってため息が胸のうちからどろんと溢れて、乱歩もやっぱりそうなんだ、いやー僕もそうなんです、なんて独り言いいながら嬉しくなって、でもその反面世の中…

金木犀物語

死にたいと口にするほど、高校生の僕の日常は不幸なものではなかった。それどころか、世界を見渡したなら、僕なんかは随分と恵まれた餓鬼ではないか。しかし、それでも死にたいと1人ボヤきたいようなバチあたり気持ちがずっとあって、それは只々何かいいこと…

バカと海

シーラカンスを釣りたいと、うみは言った。病室の窓から見える太平洋に、大きな魚が羽虫を喰らいに跳ねたのを見てから頻りに言う。魚には鱗がなく、鳶色に銀色を塗した斑目の身体と、なにより眼が乳白色に美しいのだと彼女は僕に何度も説明した。ぼくはそい…